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米P&G、歯のホワイトニングの成分規制緩和をEUへ要請

アメリカの家庭用化学品メーカーの最大手プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(P&G)は、欧州連合(EU)に対して歯のホワイトニング製品に含まれる成分の規制を緩和するよう働きかけていると英ファイナンシャル・タイムズ紙はオンライン版で報じた。P&Gのグローバル・オーラルケアのグループ社長・チャールズ E. ピアーズ氏は「EUの諮問機関に製品の安全性に関する全てのデータを開示し、双方で話し合いに入っている段階」とコメントしたという。

ヨーロッパ諸国では、消費者安全に関するEuropean Scientific Committee(欧州科学委員会)からの助言に基づき、欧州連合理事会は2011年に歯のホワイトニング製品に関する規制を改正した。現行では0.1%~6%の過酸化水素、または漂白剤含有製品は歯科医によってのみ提供が許可されており、6%以上の過酸化水素を含む製品は使用が禁止されている。

P&Gのホワイトニング製品はEUの規制を超えるため、ヨーロッパでは店頭販売が禁止されている。これに対し、同社の人気製品の一つ、クレストホワイトスクリップには過酸化水素が6%含有する製品と10%含有する製品があるが、アメリカ国内では、消費者は気軽に店頭で購入できる。

P&Gの分析によれば、デンタル製品の世界市場は350億USドル規模におよび、その内、歯のホワイトニング市場は5~6%という。アメリカ国内のほか、中国、ブラジルで歯の美白に対する関心が高まり、同社のホワイトニングの製品の売上も向上している。EUの成分規制という重い門戸をどのように開かせて、ヨーロッパという大きな潜在市場にP&Gがいかに取り込んでいくのか、今後の交渉発展から目が離せない。

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