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オイルとクレイ/泥がプレステージスキンケアで急成長中

スキンケアの成分でオイルとクレイ/泥を含有した製品販売が欧米市場で活発化しているようだ。グローバル情報会社のNPDグループが、5月27日発表した米国におけるプレステージブランドのスキンケアの売上高推移データによれば、過去5年間でオイル製品は3倍、クレイ/泥の製品は4倍以上も増加している。

2014年5月〜2015年4月の12ヶ月間における米国のプレステージ・スキンケアの売上高をみると、オイル製品の売上高は、5,850万ドルで前年比22%の増加だった。同期間のクレイ/泥の製品の売上高は、2,790万ドルで前年比53%増加と飛躍的な伸びを記録した。オイルはスキンケアの保湿剤の成分として活用されるのが最近の顕著な傾向で、クレイ/泥はフェイス・マスクの成分として活用されるのが一般的なようだ。一方、セーラムといった美容液やローション、乳液の売上高は2年前より減少傾向に転じている。

NPDグループのヨーロッパ市場の調査結果に目を向けると、フランス、イタリア、スペイン、英国でアメリカ市場と同様な傾向がオイル製品で観測できる。スペインでは2014年5月〜2015年4月のオイル製品の売上高は前年比68%と大幅に増加した。フランス(45%)、イタリア(27%)、英国(24%)と好調な二桁成長が次いだ。

クレイ/泥のスキンケア製品については、英国市場での売上の二桁成長が記録されたが、他のヨーロッパ諸国では、まだ台頭していないのが現状。今後の製品開発と販売動向に関心が高まる。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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