美容総合情報ポータルサイト「アットコスメ」を運営するアイスタイルは、子会社でベンチャーキャピタル（VC）のアイスタイルキャピタルが現在までにネイルチップ販売のミチなど日米3社のベンチャー企業に投資を行ったことを明らかにした。
アイスタイルは、日本と海外の化粧品・美容を中心とした創業まもないアーリーステージのベンチャー企業を対象に投資する目的で、2014年11月に全額出資のアイスタイルキャピタル（連結対象）を設立し、投資事業に乗り出した。以来、国内外で成長発展が見込めるベンチャー企業に的を絞って投資先を物色。その結果、現在までにネイルチップ（写真）販売の「ミチ」（渋谷区）をはじめRSS広告システム会社「フリンジハチイチ」や化粧品EC（電子商取引）販売の米ビューティリッシュの3社に投資を行った。
2012年6月に法人設立したミチは、全国のプロのネイリストにクラウドコンピュータを使って手作り・高品質のネイルチップ（つけ爪）を製作してもらい、電子商取引（EC）や店舗で国内外に販売するネイル事業を展開している。
2005年創業のフリンジハチイチ（港区）は、2015年2月に総額4億2千万円の第三者割当増資を実施。アイスタイルキャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、グリー、電通デジタル・ホールディングス、TBSイノベーション・パートナーズ合同会社が増資を引き受けた。
フリンジハチイチは、ウェブサイト見出しや要約などのデータを構造化して記述するXMLベースのフォーマット「RSSフィード」に、自動的に広告を挿入するRSS広告システムに定評がある。同社は、調達した資金を人材の採用や育成、研究開発に振り向ける計画。
コスメを販売するECサイトとオンラインコミュニティサイトを運営する米ビューティリッシュ（2010年創業）は、月間サイト訪問数100万人、アクティブユーザー10万人以上にのぼる人気サイト。 これまで同社は、ＶＣから3,850万ドル、8億5,000万円の資金供給を受けている。
投資した3社は、アイスタイルと同様にコスメを主体としたECサイト運営のビジネス展開を行っている。年内にも数社のベンチャーに投資する計画。投資額について同社は「非公開」としている。
