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更年期のほてり緩和、鍼治療に期待

ホルモンバランスの崩れる更年期に多い「ほてり」に鍼治療が有効かもしれないという研究が8月24日、「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に掲載された。

乳がんの手術後には女性ホルモンのエストロゲンが欠乏状態となり、のぼせやほてりなどのいわゆる更年期様症状が多く見られる。今回の研究では、ホットフラッシュとよばれるこの「のぼせ」や「ほてり」を鍼治療で緩和できるかを検討した。

対象者は乳がん治療を受け、1日2回以上のほてりを経験している120人の女性。ほてりの治療に一般的な薬剤ガバペンチンと電気針による治療を比較する8週間の試験を実施した。鍼、薬剤のそれぞれに偽治療(偽鍼、プラセボ)も実施した。効果の測定はホットフラッシュ複合スコア(hot flash composite score:HFCS)の変化とした。

その結果、偽薬(プラセボ)に比べ、偽鍼治療でHFCSに有意な減少が見られた。4種類すべてのグループでは、効果が見られた順に鍼治療、偽鍼治療、ガバペンチン、プラセボだった(−7.4 v −5.9 v −5.2 v −3.4)。鍼治療に比べ、ガバペンチン投与のグループで副作用が多く見られた。研究者らは鍼治療の効果と副作用の少なさに注目しているようだ。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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