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白髪に関連する遺伝子特定

英国ユニバーシティカレッジ・ロンドンの研究者らが白髪と関連する遺伝子をはじめて特定したという報告が3月1日、同大学のプレスリリースで発表された。研究の詳細は同日付けの「Nature Communications」に掲載された。

今回の研究では、髪の色や密度、直毛かカールかなどを決定づける遺伝子を調べるために、ブラジル、メキシコ、ペルーなどラテンアメリカに住む6630人以上を対象に、大規模な遺伝子解析を実施した。研究論文の筆頭著者Kaustubh Adhikari博士は、抜け毛や髪の色に関するいくつかの遺伝子は発見されていたが、白髪に関するものは初めてと述べ、法医学や化粧品への応用が広がることを期待している。

特定された遺伝子は「IRF4」といい、髪の色に関係していることが知られていた。今回は、加齢に伴う白髪への関与もあることが同定された。メラニン色素の生成と蓄積に関係していることから、毛母細胞中のメラニン色素に作用し、髪を白くすると考えられている。「IRF4」の今後の研究により、白髪の発生を遅らせることができるかもしれない。

また、ブラッドフォード大学の研究では、髪のカールに関連する遺伝子「PRSS53」の検討を実施した。また、ひげの濃さと髪の形状に関連した遺伝子「EDAR」、眉の濃さに関連する「FOXL2」、一本眉に関連する「PAX3」も発見された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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