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市販のダイエットプラグラムで血糖値が下がった

市販の減量プログラムに対するレビューが5月26日、「Obesity Reviews」オンライン版に掲載された。

米国のJohns Hopkins大学医学部の研究者らによる今回のレビューは、2型糖尿病を持つ、または持たない肥満者を対象とした。血糖値コントロールや医療関係機関による教育やカウンセリングプログラムと比較して、市販の減量プログラムによる血糖値へのメリットを検討。12週間以上の期間で実施された減量プログラムに関する論文18件からデータを抽出。研究デザイン、介入方法などのほか、HbA1cと血糖値の平均変化を分析した。

その結果、「Jenny Craig」は、12ヵ月カウンセリングよりも0.4%以上A1c値を低下させた。「Nutrisystem」は、6ヵ月カウンセリングよりも0.3%以上A1c値を低下させた。「OPTIFAST」は、6ヵ月カウンセリングよりも0.3%以上A1c値を低下させた。糖尿病がない肥満者では血糖値への大幅な効果は認められなかった。

著者らは今後の検討が必要としながらも、市販の減量プログラムが、糖尿病患者の血糖値を下げる効果を示唆している。

「Jenny Craig」は、歌手のマライア・キャリーが30kgの減量に成功した方法として一躍有名になったダイエット法。また、効果がない場合の返金システムも人気のひとつ。アメリカでは5年連続売上第一位となったダイエットプログラムでもある。もともとは、スイスの世界的食品メーカーネスレのダイエット事業部が展開させていた商品。その後アメリカのプライベートエクイティに売却という経緯をたどっている。「Nutrisystem」は、1972年同名の減量プログラムメーカーとして設立。いち早くSNS、アプリなどを取り入れて、減量効果を上げるとともに、顧客のつなぎとめの戦略としても積極的に活用している。「OPTIFAST」は、「メディカル・ウェイトロス」という医師の監視下でのダイエットで他の製品との差別化を図っている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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