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横浜薬科大、四季の養生法とアンチエイジングについて講演会

横浜薬科大学の第27回市民公開講座「健康になるための漢方および食養生」が4日、学内で開催され、講師として登壇した同大 漢方薬物学研究室 准教授の喩静(ゆせい)氏が食に関する四季の養生法とアンチエイジングについて講演した。

「21世紀は、健康寿命とQoLを重視した医療になっていく。従来の臓器別の縦割り医療から、全人的な包括的医療(個別治療)の時代だ」(喩氏)として、予防医学を重視した医療に変わっていくとの見方を示した。その一つが漢方であり、健康と病気の間の“サブ健康状態”(未病)、いわゆる検査値に異常のない体からのサイン(だるい、やる気がない、食欲低下、冷え、不眠など)を改善していくことが大切だとの考えを示した。

漢方医学の養生・治療の目的は、身体、精神、自然のバランスをとること。そのため、身体の内部のバランスあるいは身体と自然界のバランスが崩れてしまうと病気に至る。そこで具体的な養生法として、今回は季節と加齢に焦点を絞って解説した。

一日の養生としては、時刻に合わせた活動が大切。具体的には「夜23時には寝ること。たとえ寝なくても心を休ませるリズムをつくるべき。夜更かしを続けると、年を取ってから不眠症になる」(喩氏)と警告。朝については、7時までに起きてご飯を食べて、午前中に排便することを勧めた。「便秘の解消には生体リズムを整えることが大事」(同氏)だとした。

四季の養生については、暑い時期には身体を冷やすもの、寒い時期には身体を温めるものを摂取するよう勧めた。「夏に冷たいものを食べると亢進した内臓機能を落ち着かせ、冬には温かいものを食べることで内臓機能を落ち着かせる」(喩氏)。

例えば春は、「ニラなどの辛味の食材を摂って新陳代謝をよくする。冬の間にずっと静かにこもっていたエネルギーを活発化させなければならない」(喩氏)。また、もやしの芽や豆苗などの新芽を摂るとよい。「自然界の生命力の強いものを摂ると、人間も強くなる」(同氏)。また香りのあるものを摂ることで、鬱気分を解消することも春の養生法のポイントとなる。

一方、アンチエイジングについては、漢方医学の「腎」が深く関わる。「腎」はエネルギーの源であり、“養腎”(腎を養う)ことが大切となる。また、現代は食べ過ぎが問題となっており、養生には腹八分目を推奨。これを実践することで、気血津液の流れが良くなるとした。西洋医学的にみても、「腹八分目はサーチュイン遺伝子を活発化させる」(喩氏)。

さらに冷え体質の人のために、身体を温める食材を紹介。シナモン、生姜、紫蘇、フェンネル、山椒、ネギ、ニラ、羊肉、牛肉、鶏肉などを挙げた。

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