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米FDA、妊娠中の女性にリステリア症の感染予防のためソフトチーズなど食べないようにと警告

米国食品医薬品局(FDA)は、妊娠中の女性と胎児に重大な影響を及ぼす食中毒の病気であるリステリア症のリスクについて、妊娠中の女性に警告する活動を強化すると4月17日、発表した。

リステリアはすべての人種や民族に影響を及ぼす危険性があるが、ホルモンの変化により妊娠中の女性は、リステリア症を発症する確率が健常成人より10倍高くなる可能性がある。特に妊娠中のヒスパニック系女性ではこの確率が24倍高くなるという。妊娠女性の感染から、流産、早産、死産、または乳児の死亡などの結果を引き起こすリスクが高く、 FDAは、英語とスペイン語のガイドラインを作成して地域コミュニティでの教育を促進させる。

リステリア症は、土壌、水、腐敗した植物、および乳牛などの動物の腸管に存在するリステリア菌で汚染された食物を食べることによって引き起こされる食中毒の病気。リステリア菌は、殺菌されていない生の牛乳、ソフトチーズ、汚染された牛肉で加工された食品などに含まれる。 リステリアは低温殺菌で破壊されるが、他の多くの食物媒介細菌とは異なり冷蔵庫の温度で増殖するという特徴がある。

多くのラテンアメリカの文化では、「生」(殺菌されていない)ミルクから作られるQueso Frescoのようなソフトチーズを食べる習慣があり、この殺菌されていない牛乳を使って作られたチーズに潜在的に致命的な細菌が含まれる可能性があることに気付いていないという。 FDAは、すべての妊娠中の女性に、低温殺菌した牛乳を使用しない限り、ソフトチーズを食べないようにアドバイスし、リステリア症の予防のため、食べてはいけない食品リストを次のように発表した。

【リステリア症の予防のため食べてはいけない食品リスト】
■低温殺菌した牛乳を使用していないソフトチーズ(Feta、Brie、Camembert、Blue-veined Cheeses、Queso Blanco、Queso Fresco、Asadero、Penelaなど)

■ホット・ドッグ、ランチョン・ミート(食べる際は十分に加熱すること)

■パテまたはミートスプレッド

■冷蔵燻製シーフード (食べる場合はキャセロールなどで調理すること)

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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