世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

小林製薬、アロエベラ液汁の美肌・皮膚浸透等の効果を実証(上)

小林製薬株式会社(大阪府大阪市)は、アロエエキスを配合した化粧品開発と販売に力を入れて取り組んでいる。アロエベラ液汁が加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高めることを明らかにし、今年3月に開かれた日本薬学会で成果を発表した。また、アロエベラ液汁(アロエベラの葉肉部分を取り出し、圧搾して得られる液汁のこと)を配合した化粧品や育毛剤を商品化し、直営店舗と通販、販売代理店を介して量販店、ドラッグストア等に卸販売するなど拡販に売って出ている。

同社は、消費者に「あったらいいな」を形にするブランドスローガン掲げて、アロエ商品を主力商品に育てることを基本方針に掲げた。
その基本方針に沿って2015年から近畿大とアロエベラ液汁に含まれる成分の皮膚作用について共同研究を進めた結果、美肌効果を発揮することを発見し、和漢医学学会で成果を発表した。続いて今年(2017年)3月に、近畿大との共同研究でアロエベラ液汁に加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果があることを発見し、日本薬学会で成果を発表した。

近畿大との共同研究でアロエベラ液汁に加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果が明らかになったのは
①加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める作用があることが判明
②角質層の奥深くまで成分を届ける作用
③アロエベラ液汁に含まれる成分のうち、低分子の成分が浸透促進に寄与しているなど、3点が判明した。
3点の効果についての試験として
①のアロエベラ液汁が加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高めることを裏付ける評価法として、3次元培養ヒト皮膚モデルを用いて評価。また、3次元培養ヒト皮膚モデルの角質層側からアロエベラ液汁と加水分解ヒアルロン酸(蛍光標識、分子量3200)を同時に添加し、3時間後の加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透量を蛍光強度より算出した。
②の角質層の奥深くまで成分を届ける作用を裏付ける試験として、アロエベラ液汁の浸透促進効果をヒトで確認するため、被験者の前腕部に、アロエベラ液汁と蛍光色素(フルオレセインナトリウム)を同時に塗布し、15分後に洗い流した。テープストリッピング法により角質層を剥離しテープ上の蛍光を観察した。その結果、蛍光色素が角質層の奥深くに浸透している様子をとらえた。これにより、アロエベラ液汁は、同時に塗布された成分を角質層の奥深くまで浸透させることがわかった。
③のアロエベラ液汁の低分子成分が浸透促進に関与することを明らかにするため、アロエベラ液汁を低分子成分と高分子成分に分けて効果を比較したところ、分子量3000未満の低分子成分に高い浸透促進効果が認められた(図参照)。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New
美容経済新聞

美容経済新聞は、日本の美容業界に特化した専門的なニュースを提供するメディアです。業界の動向やトレンド、企業情報、製品情報など、美容に関する幅広いテーマを取り上げています。 編集部では、美容業界の取材や情報収集、分析を行い、業界内外の最新情報を主に美容業界関係者に向けて発信しています。私たちは「キレイをふやす」を企業理念として信頼性の高い情報提供を通じて美容業界の発展に貢献すべく努力しています。

  1. 美容経済新聞社がLNE社(フランス)とライセンス契約を締結

  2. 伊藤超短波が監修するエステティックサロンがベトナムにオープン

  3. Saas型在庫管理ソフトの「Spes(スペース)」社が シードラウンドでの資金調達を実施

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP