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ポーラ、新たなエマルション調製技術とシミ改善技術を実現

ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業株式会社(神奈川県横浜市)はこのほど、独自に開発したポリマーMPM-GDM(Mポリマー)を乳化剤として活用することにより、塗布後の肌感触に優れたエマルション調製技術を実現したと発表した。一方、メラニン産生細胞(メラノサイト)の移動に着目した新たなシミ改善技術を見出したことも発表した。

新たなエマルション調製技術については、一般的な界面活性剤で乳化したエマルションを塗布した化粧膜は、界面活性剤が油水界面にとどまり続けるため、エマルションが壊れにくく、油相と水相が不均一に分布している。これを指で触ると、界面活性剤が表面に露出しているため、べたつきを感じてしまう。

一方、Mポリマーで乳化した新エマルションの化粧膜を観察すると、表面には油が均一に露出し、Mポリマーはその下の水の層に局在することがわかった。これは、塗布時にかかる力や水の蒸発にともなう濃縮により、Mポリマー同士が融合して油水界面から簡単にはずれ、油が溢れ出て均一な2層の膜になるためと考えられる。その結果、塗布後の肌を指で触ると、油の感触がダイレクトに伝わる。

新たなシミ改善技術に関しては、メラノサイトの移動が停滞すると、増加したメラノサイト同士が分散せず、局所に密集することがわかった。さらに、メラノサイトは密集するとメラニンを過剰に産生してしまうようになり、これがシミ・色ムラの原因になっていることを確認した。

そこで、メラノサイトの密集を解消するため、メラノサイトの移動に影響を与える因子を調べたところ、①ABRという遺伝子がメラノサイトの移動を制御していること、②ABRの発現を抑制するとメラノサイトの移動が活発になり、分布が均一になることがわかった。

ABRの発現を抑制する素材を探索した結果、ブルターニュ産海藻とローズマリー、ベイベリーバークとローズマリーの複合エキスが見出された。同エキスは、メラノサイトの移動を活発にし、密集状態を改善することでシミ・色ムラの改善に寄与することが考えられる。

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