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ほかの人の「香り」による被害、23%が経験

芳香剤や化粧品など香り付き製品の功罪についての調査結果を10月24日、メルボルン大学のプレスリリースが伝えた。この調査は、ウェブベースのサンプリングパネルから、アメリカの成人1136人を抽出して行われ、詳細は「the international journal Air Quality, Atmosphere & Health」に掲載されている。

環境汚染などを研究する同大学エンジニア学部のAnne Steinemann教授らのグループは、アメリカ人の3分の1はエアフレッシュナーや掃除・洗濯用製品、香り付きキャンドル、香水、パーソナルケア用品などのような香り付き製品に曝露されたときに喘息発作や頭痛などの健康上の問題を報告することを発見した。また、社会人の20%ではエアフレッシュナーなどの香りを感じた場合は可能な限り早くその場を去ると回答し、香り付き製品は事業利益にも影響を与える可能性があることがわかった。ホテルや空港でエアフレッシュナーなしを選ぶ人は、ありを選ぶ人の2倍となると推察された。

香り付き製品に曝露されたとき、アメリカ人の34.7パーセントは呼吸困難、頭痛、めまい、発疹、発作、吐き気などの健康への悪影響を受けて苦しんでおり、Steinemann教授は「これは大きな問題であり、流行病でもある」と述べた。また教授は、特に懸念のある無意識に、不本意なかたちで香りに曝露することを「secondhand scents(間接的な香り)」と呼んでいる。12%以上の人が香り付き洗濯用製品で、19%以上がエアフレッシュナーで、23%以上が他人の身につけている香りで健康被害を受けた経験があるという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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