生理前症候群にウイキョウ(茴香)が効果

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2013.07.31

編集部

多くの女性が感じる生理前の体調の変化だが、体が辛く、日常生活にも支障が出るような症状が毎月起こる場合は、PMS(生理前症候群)と診断される。症状はさまざまで、頭痛、腰痛、下痢、めまいなどの体の不調や、イライラ、うつ、不安感などの心の不調など。
このPMSにハーブのフェンネルによる効果があったという研究が、7-10日にロンドンで開催された学術学会(European Society of Human Reproduction and Embryology)で発表された。

イランのウルミア大学生物学部の研究者らによるこの研究は、PMSの重い症状に苦しんでいる16-18歳の女子学生36人を対象に実施された。学生らは、有酸素運動のグループ、ウイキョウエキスを30滴ずつ摂取したグループ、何もしなかったグループの3つに分けられ、月経後のアンケート調査で効果を測定した。

その結果、ウイキョウエキスを摂取したグループは何もしなかったグループに比べ、有意に症状が軽くなった。また、運動グループよりも症状が軽くなったことも認められた。フェンネルエキスと運動はどちらも不安やうつ症状に有効だったと研究者らは述べている。

フェンネルは地中海沿岸を原産地とするセリ科の多年草植物。6-8月に黄色の花を咲かせる。大きなものでは2メートルにも達するという。茎、葉、種に甘い芳香があり、ハーブやスパイスとして広く利用されている。日本の漢方では茴香(ウイキョウ)と呼び、痰を切り、胃の調子を整える薬として珍重されている。平安時代に渡来し、江戸時代には栽培されていた。大衆薬の太田胃酸の原料としても有名。また、フェンネルシードは、インドなどエスニック料理店で食後に勧められ、ガム代わりに食されたり、フェンネル茶として飲用されたりする。

日本薬局方には「ウイキョウ油」として、精油の形で登録されており、美容・化粧製品では歯磨き粉、石けん、洗剤の賦香剤として利用されている。

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