マンダム、「頭皮汗臭を防ぐ」新規効能の承認を 厚生労働省から取得
2018.12.10
編集部
株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、これまでに主に後頭部より発生するミドル男性に特有の脂っぽい汗のニオイ「ミドル脂臭」の存在を明らかにして研究を進めた結果、リゾチーム塩酸塩、イソプロピルメチルフェノール、パラフェノールスルホン酸亜鉛を組み合わせたことで、皮脂の多い頭皮においても有効的に頭皮汗臭予防に効果が発揮できる事を見出した。日本で初めてこの 3 成分を有効成分とした医薬部外品において、頭皮の汗臭を予防する有効性が認められ、厚生労働省から「頭皮汗臭を防ぐ」効能効果の承認を取得した。
頭はワキの次にニオイの気になる部位であり、40 歳代~50 歳代のミドル男性を対象とした部位別のニオイ強度の嗅覚測定において、特に、頭のニオイ強度はワキと比べても高い傾向にあるが、日中の頭のニオイを対処するものがないのが現状だった。
汗臭は、汗中に含まれる成分を皮膚常在菌が代謝することによって発生するため、防臭には殺菌と汗の抑制が効果的だが、一般的に、頭皮は体の中でも皮脂量が多いことが知られている。
イソプロピルメチルフェノールは、皮脂成分を模した油性成分存在下では油に取り込まれ、殺菌力が低下することが分かっていた。しかし、イソプロピルメチルフェノールとリゾチーム塩酸塩を併用した場合は、リゾチーム塩酸塩が油に取り込まれにくいため、油性成分存在下においても、殺菌効果を示すことがわかった。また、リゾチーム塩酸塩の濃度が高くなるにつれ殺菌力が増強されることが明らかになってた。(図上)。
この研究の結果、皮脂量が多い頭皮においても相補的に優れた殺菌力を発揮し、さらに制汗成分としてパラフェノールスルホン酸亜鉛を配合することで、頭皮汗臭を防臭する技術を開発した。
この 3 成分を配合した製品を頭皮に 2 週間連用し、防臭力を評価した結果、連用後は連用前に比べて有意にニオイ強度が低下していることを確認した。また、連用後の頭皮のニオイ強度は、洗髪直後の状態を 24時間後も維持しているレベルであり、十分な防臭効果を有していることが明らかとなった(図下)。
- 参考リンク
- 株式会社マンダム