上場化粧品各社の決算 ~有史以来、最悪の業績、コロナ禍で本業壊滅~

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2021.05.28

編集部

上場化粧品各社の2020年12月期と2021年3月期の1年間の決算(表参照)は、軒並み「どしゃぶり」の状態となり、大幅な減収減益を余儀なくされた。
売上、利益とも前年割れが相次ぎ儲けが完全に吹き飛んだ格好で有史以来、最悪の決算となった。
いずれも、1年以上にわたって世界を驚愕に陥れたコロナウイルスの影響で、化粧品の実需が止まり作っても売れない状況に直面したことが主因。

各社の個別決算の中で、花王株式会社(東京都中央区)の化粧品事業の落ち込みが目立つ。国内では、インバウンド需要の減少や海外店舗の閉鎖等で売上高は、前期比22.4%減(実質22.1%減)の2341億円、営業利益が同388億円減の26億円と減収減益となった。

株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、40年振りの営業損失となった。売上高は、前年比22.6%減の623億1000万円、営業利益がマイナス7億9300万円、当期純利益が前年比80.7%減の8億6000万円となった。大幅な減収で40年ぶりに営業損失に直面するなど痛手を被った。

株式会社ミルボン(東京都中央区)は、前年同期に比べて減収減益の落ち込みが小さかった。国内では、オンラインでの工夫した活動等が市場から評価を受け、前期並みの売上を確保。また海外においては、新型コロナウイルス感染症の影響が比較的少なかった韓国や急速に成長軌道へ回復した中国の通期売上が前期を上回った。 この結果、連結売上高は、357億2500万円(前年同期比1.5%減)、営業利益63 億9400万円(同5.3%減)、当期純利益42億400万円(同6.9%減)となった。

株式会社シーボン(神奈川県川崎市)の業績は、コロナ禍による店舗への来客店減少等の影響で売上高が
前期比-18.0%減の91憶100万円、営業利益が-9億300万円、当期利益-6億2100万円となった。

パス株式会社(東京都渋谷区)の業績は、主力商品のファンデーションの需要が大きく落ち込んだ影響で売上高は22億800万円(前期比2億7500万円減)、営業損失5億3900万円(前期比5億4600万円の損失)、当期純損失5億3800万円(前期比7億7700万円の損失)となった。

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