スイス特殊化学品クラリアントは、23日、ブラジルのパーソナルケア専門会社ベラカ社の70％を創設者サバラ家から買収すると発表した。同社は2015年からバカラ社の30％の株式を保有しており、今回の買収で完全な支配権を獲得する。買収額など詳細については明らかにされていない。買収は規制当局の承認を得て、2021年第4四半期に完了する予定。

ベラカ社は、アマゾン地域を拠点にパーソナルケア部門向け天然成分の主要メーカーで、環境的に持続可能な生産プロセスで成分を抽出している。アマゾン地域のコミュニティの発展を促進し、持続可能性とフェアトレードプロセスに力を注いできた。

今回の完全買収について、クラリアントの最高経営責任者コンラッド・カイザー氏は、「持続可能な製品とプロセスに重点を置いているため、ベラカ社はクラリアントのポートフォリオに完全に適合します」とコメントしている。経営統合の後も、ブラジルの地域社会への社会的および経済的発展への貢献を継続しつつ、ケアケミカル事業の生産能力を増強していく。