豊胸手術後の母乳育児は胸の形に影響せず
2013.11.13
編集部
10月11-15日に米国サンディエゴで開催された米国形成外科学会(ASPS)年次総会で、豊胸手術を受けた患者がその後授乳をおこなっても、胸の形の影響がないという研究結果が発表された。
乳房の”たるみ”は多くの場合、授乳ではなく妊娠自体で起こる現象。母乳による育児が豊胸手術を受けている女性の胸のたるみの原因ではない、と研究者のひとりNorma Cruz博士は述べた。
今回の研究は豊胸手術後に母乳育児を行った57人と、母乳育児を行わなかった62人の乳房計測値の変化を評価した。妊娠前、出産後、授乳1年後に計測した値は、母乳育児群とそうでない群で同等だった。全体的にたるみが生じていたが、これは妊娠による変化と断定された。
母乳育児は母親と子供の両方の健康維持のために重要といわれているので、この結果は重要であると、Cruz博士は示唆している。
日本でも近年、母子の健康や親子の絆が深まるとして母乳育児が推奨されている。胸の形に言及した研究はなされていないようだが、最近の研究では、厚労省の実施する「21世紀出生児縦断調査」の結果から、母乳による育児は子供の肥満防止に効果があることを、岡山大学の研究者らが9月に発表している。残念ながら、母乳による育児がなぜ肥満防止となるかは、現時点では不明という。