化粧品容器など製造・販売の和田工業が破産、負債約30億8900万円
2014.02.12
編集部
化粧品容器等のプラスチック容器メーカーの和田工業株式会社(TDB企業コード985865103、資本金4350万円、東京都墨田区本所3-21-10、代表和田圓氏、従業員180名)は2月12日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日、破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は松田耕治弁護士(東京都千代田区)。負債は約30億8900万円の見込み。現段階では得意先から見込まれる受注もあり、当面のあいだ営業継続の予定。
同社は1932年8月創業、41年9月に法人改組されたプラスチック容器メーカー。各種合成樹脂製品の成型加工を手がけ、化粧品容器、薬品容器、家電部品等の製造、販売を主に行っていた。製造分野は化粧品容器、化粧品ボトル、家電関連、飲料用ペットボトル、金型販売など。高い技術力を背景に、主な販路として化粧品メーカーや電機メーカーなどを持ち、ピーク時の2005年8月期には年売上高約46億6000万円を計上していた。
しかしその後は得意先各社の海外シフトや同業他社との価格競争などから業績は低迷。特にリーマン・ショック以降は資金繰りが厳しさを増していた。このため、中小企業再生支援協議会の協力も得て借入金のリスケジュールを行うなど、業況改善に努めていたが、当社が得意としていた携帯電話部品はスマートフォンの台頭から需要が低迷。2013年8月期の年売上高は約18億円にまで減少するなか、ここにきて資金繰りは限界に達した。