資生堂、インドネシアの合弁会社で7月から営業開始
2014.04.14
編集部
資生堂は4月14日、インドネシアのコングロマリットであるシナルマスグループ傘下のPT Sinar Mas Tunggal(シナルマス トゥンガル)社と合弁契約を締結した、と発表した。「PT Shiseido Cosmetics Indonesia(資生堂コスメティクス インドネシア)」の出資比率は資生堂が65%、シナルマスグループが35%で、2014年7月より新会社による営業を開始予定だ。
インドネシアは世界第4位の人口(2億4400万人・2012年)を擁し、35歳未満の比較的若い世代が全人口の約60%を占める。特に、都市部の若年層の人口増加はめざましく一層の「所得増加」と「消費拡大」が期待されている。同社は今後も成長が見込まれるインドネシア市場で、引き続き世界共通で展開するグローバルブランド「SHISEIDO」の育成に加え、ボリュームゾーンであり、継続して大きな伸長が期待できるマステージ領域へさらに注力することで売上拡大を図る、としている。マステージとは「マス」と「プレステージ」をもとにした造語で「通常のマス商品よりも高級感はあるが、プレステージ商品に比べると値ごろ感がある商品領域」を指す、とのこと。
資生堂は、インドネシア市場で1958年に販売開始、1994年からシナルマスグループ傘下のPT Dian Tarunaguna(ディアン タルナグナ)社を代理店として順調に売上を伸ばしてきた。同社は同国市場に直接投資する検討を行ってきたが、これまでのシナルマスグループとの友好的な関係を一層発展させる形で、合弁会社の設立に合意した。同社によると、インドネシアの化粧品市場はこれまで毎年10%を超える伸長を見せており、今後も同程度の伸長が予想される。
資生堂は、インドネシア市場でグローバルブランド「SHISEIDO」のほか、2010年には最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」も発売し、デパートチャネルでプレステージマーケティング展開をしている。今後は、こうしたプレステージ領域の強化に加え、アジアの20代女性 に向けたリーズナブルなスキンケア・メーキャップマステージブランド「Za」(ジーエー)のマーケティングを強化していくという。
<新会社の概要>
【会社名】 資生堂コスメティクス インドネシア PT SHISEIDO Cosmetics Indonesia
【所在地】 インドネシア、ジャカルタ
【出資者】 資生堂65%、シナルマスグループ35%
【資本金】 500億ルピア(2014年3月のレートで4億5000万円相当)
- 参考リンク
- 資生堂グループ企業情報サイト