米コティは10月7日、フランスの高級ファッション・シャネル傘下のカラー化粧品ブランド「ブルジョワ」をコティが保有するクラスA株式1500万株を対価に買収する拘束力のある提案をしたと発表した。これに対しシャネルは、独占的交渉に入ることに合意した。交渉期限については明らかにしていない。

コティのバート・ベヒト会長兼暫定最高経営責任者（CEO）は、発表文の中で、「当社の有力な美容製品群の一角にブルジョワ・ブランドを加え、シャネルをコティの株主として迎えることを楽しみにしています」と述べている。ブルジョワのブランドは、コティの既存のカラー化粧品事業部門のビジネス成長を後押しする公算が高いとみられる。

ブルジョワは1863年、フランス人俳優のジョセフアルベール・ポンサンが創設。俳優仲間のためにカラー化粧品ラインの開発を進め、現在は世界50カ国以上2万を超える販売拠点を通じて製品が販売されている。 西欧、中東、アジアのカラー化粧品市場で主導的なプレゼンスを獲得しているとも言われている。

コティは2014年5月、米エイボン・プロダクツ社とブラジル市場で提携しており、エイボンの販売員を通してコティのフレグランス製品の販促活動を計画している。