男性化粧品ベンチャーのバルクオム、成長軌道に乗るか注目
2015.07.16
編集部
男性化粧品ベンチャーの株式会社バルクオム(東京都港区)は、クラウドファンディングから事業資金約3,000万円を調達。この調達した資金を美容サロンの開設やスキンケア化粧品の開発・販売に充当するなど活発な事業展開に取り組んでいる。
クラウドファンディングは、ネット上のクラウドコンピュータに個人資産家などの投資家から集めた投資資金をファンド組成する。同時に、事業資金や独立開業資金の調達を計画するベンチャー企業、起業家などは、クラウドファンディングのファンドに応募してビジネスモデルをプレゼンスし投資の可否判断を踏まえてファンドから資金を調達するもの。
現在、国内にクラウドファンディングを開設・運営しているファンド数は、約120ファンドと見込まれており、そのほとんどが1件当たりの投資額が平均200万円以下の小規模ファンドで占める。
こうした中で、2013年4月創業のバルクオムは、大手ネット総合サービス業で投資事業を行っているサイバーエージェントが運営するクラウドファンディングから事業資金として約3,000万円を調達(2014年4月)した。クラウドファンディングのファンド投資としては、初の大型投資となった。「クラウドファンディングの1件当たりの投資額は、平均で約200万円が通り相場。それが15倍の3,000万円の大型投資に誰もが驚いた」。
同社は、この調達資金を原資にメンズコスメブランド「バルクオム」(写真=男性用スキンケア、洗顔料、美容液、乳液の3種類)を商品化するとともに、南青山にメンズフェイシャルサロン「サロンバイバルクオム」(2014年10月)をオープンした。
男性用スキンケア化粧品バルクオムは、リンゴの幹細胞成分などを配合するとともにひげそり後にも滲みないレベルの低刺激処方が特徴。OEMメーカーと協業で開発した。
現在の販売は、通販と東急ハンズ、ロフトなどで洗顔料、美容液、乳液の3種類をワンセットにした売り方に注力して販売している。
男性用化粧品の国内市場は、現在200億円規模に達すると見られる。そうした中で、起業して2年のアーリーステージにある同社が、どの程度の売上を積み重ねて成長軌道に乗せて行くか、今後の事業展開が極めて注目される。
- 参考リンク
- 株式会社バルクオム