資生堂、世界で初めて顔の形状を支える肌構造を解明
2015.08.10
編集部
株式会社資生堂(東京都中央区)は、聖マリアンナ医科大学形成外科学教室 松崎恭一准教授(現・慶應義塾大学医学部 形成外科学教室 専任講師)、国立がん研究センター研究所分子細胞治療研究分野 落谷孝広主任分野長との共同研究により、顔の形状を保持する肌構造を世界で初めて解明し、「アンカー構造」と名付けた。
「アンカー構造」が加齢によって失われることで、顔の形状を支えきれなくなり、顔がたるむことを発見した。また、今回の研究を通じて、表情筋を使ったエクササイズにより、たるみ改善の効果が得られることや、生薬「甘草」(カンゾウ)から抽出した成分に、このエクササイズ同様の効果が期待されることがわかった。
同社はアンカー構造を研究する過程で、表情筋を繰り返し収縮・弛緩させるエクササイズによって、線維芽細胞へ刺激を与えることで、アンカー構造の改善が期待できることを明らかにした。
顔のたるみの気になる女性に、この表情筋を使った同社独自のエクササイズを4週間実施したところ、肌を縦方向に保つ力が改善され、たるみ改善の高い実感が得られた。
この研究成果は、昨年10月にフランス・パリで開催された第28回国際化粧品技術者会大会(28th IFSCC Congress)で発表し、最優秀賞を受賞した。
同社は、今回の研究成果をもとに、肌のたるみに対応するスキンケア製品の開発を進めていくとしている。
- 参考リンク
- 株式会社資生堂