株式会社資生堂（東京都中央区）は、先進的な事業を展開しているベンチャー企業への投資に取り組む専門的な社内組織「資生堂ベンチャーパートナーズ」を設置すると発表した。

新組織は同社が掲げるオープンイノベーションの一環で、投資先の企業に対して財務面、事業面でのサポートを行い、将来の事業提携なども視野に入れる。

第1号案件として、ドリコス株式会社（神奈川県横須賀市）への出資を決定した。ドリコスは、生体・身体データを解析し、必要な栄養素をオーダーメイドで提供するサプリメントサーバの開発を行う企業だ。

資生堂が推進するオープンイノベーションは、自社以外の技術やアイデアを組み合わせることによって、「美」に関する革新的な商品・サービスを創造し、新たな価値や市場を生み出すこと。

グローバルな競争での優位性を保ち、業界をリードする存在であり続けるため、ビジネスデベロップメント部内にコーポレートベンチャーキャピタルの機能を持つSVPを新たに設置した。

SVPは、内部からは生み出せない将来の経営資源を持つ投資対象の選定および適切な投資金額の検証を行う。有望なベンチャー企業への投資を積極的に進めることで、同社の中長期戦略「VISION 2020」を加速させる。

また、SVPが行う一連の業務を通じ、ベンチャー業界が有する経営感覚や、独自のアイデアを事業化するプロセス・スピードなどを同社社員にも体得させ、人材の育成に繋げる。