YAKUZEN EXPO 2017、美容の薬膳など紹介し会場沸かす
2017.09.4
編集部
中村学園大学(福岡県福岡市)と上海中医薬大学主催の「YAKUZEN EXPO 2017(薬膳 EXPO)」が9月1日~3日の3日間、福岡国際センター・福岡国際会議場において開催され、大盛況のうちに幕を閉じた。会期中は美容の薬膳や老化防止(アンチエイジング)の薬膳などが紹介され、会場は大いに盛り上がった。
メイン会場となった福岡国際センターでは、まず入口付近を「食の旅ゾーン」と銘打って、薬膳食材の五性五味や効能などの解説や、薬膳と中医学の関係性、日本各地の風土に合せた薬膳、中国を含めた世界各地の薬膳をパネルを使って紹介。来場者は入口から、パネルを見ながら会場の中心部に向かって進めるような導線が仕掛けられていた。
パネル展示では、中医学理論を基に気候・風土・季節・個人の体質にあった食材を選ぶことが薬膳の基本だとしつつ、その土地に伝統的にあるもので、四季に応じて採れる旬の食材の大切さや地産地消の意義を明記。薬膳というと、手に入りづらい特別な生薬などを連想するかもしれないが、スーパーなどで普通に販売されている身近な食材も実は薬膳になりうるということを丁寧に説明していた。
会場の中央ステージと西側では「クッキングゾーン」と銘打って、有名シェフや人気料理研究家などが実際に来場者の目の前で薬膳料理を実践してみせた。初日は「美容の薬膳」、2日目は腸内環境改善を目的とした「家庭の薬膳」、最終日は「老化防止の薬膳」がテーマ。一部、上海中医薬大学教授も交えて、天麻や党参など中国ならでは中薬を用いた薬膳料理レシピなども紹介された。
さらに会場奥では、誰でも気軽に薬膳を学べる「YAKUZENセミナー」を開催。ハーブ、中医養生、機能性表示食品、大腸環境コントロール、美容、嚥下調整食などさまざまなテーマで来場者の関心を集めた。この他、会場内では「ライフステージゾーン」と銘打って、人生の各ステージごとに知っておきたい食知識を紹介したり、各企業の商品試食、鍼灸体験、上海中医薬大学による中薬展示と舌診ミラー体験、中村学園大学による栄養健康相談スペースなどが設けられ、内容盛りだくさんの見本市となった。
一方、福岡国際センターと隣接する福岡国際会議場では、国際シンポジウムと市民公開講座が開かれ、食にまつわる各種テーマを取り上げて会場を大いに盛り上げた。
今回の見本市は、2006年12月に同大学が主催する日本初の薬膳博覧会として「2006年日中薬膳・機能性食材博覧会」を開催して以来、11年ぶりの大規模イベントとなった。
- 参考リンク
- YAKUZEN EXPO 2017