花王、2017年Q3当期純利益が158.4%と大幅増に
2017.11.1
編集部
花王株式会社(東京都中央区)はこのほど、2017年12月期第3四半期の売上高が前年比2.4%増の1兆82億5000万円、当期純利益が同158.4%増の1026億4900万円となったと発表した。スキンケア製品や日本とアジアのサニタリー製品およびケミカル事業が大きく伸長した。
事業別に売上高を見ると、ビューティケア事業は前年同期比3.6%減の4266億円、ヒューマンヘルスケア事業は同10.2%増の2130億円、ファブリック&ホームケア事業は同2.1%減の2396億円、ケミカル事業は同13.5%増の2291億円となった。
減収となったビューティケア事業では、化粧品においてインバウンド減少、改良品発売の前年との時期ずれの影響が響いた。化粧品ビジネスは、販売チャネル横断で展開している『ソフィーナiP』が多くの消費者から高く評価され、日本だけでなくアジアでも好調に推移。グローバルブランド『KANEBO』は日本、アジアで順調に売り上げを伸ばしており、欧州での展開を開始した。
スキンケア・ヘルスケア製品の売上は前年同期比1.5%減の2570億円。洗顔料『ビオレ』が日本、アジア、米州で好調に推移しており、欧州での展開も本格化させ、順調に売上を伸ばしている。また、乾燥性敏感肌ケア『キュレル』は、日本、アジアで売上が好調。ただ、ヘルスケア製品については、プレミアム品を発売したものの、競合激化の影響を受けて、売上は前年同期を下回った。
今後については、引き続き化粧品の改革を進め、スキンケア強化を継続。10~12月に『DEW』、ハリ美容液改良などで通期での挽回を目指す。また、米州の『ビオレ』についてはマーケティングを強化して、『ジャーゲンズ』とともにスキンケア事業基盤の拡大を図っていく。さらに欧米のヘアケアについては、『ジョン・フリーダ』の立て直しと美容サロン向け製品の強化を図るとしている。
2017年度通期の売上高は前年比0.9%増の1兆4700億円、当期純利益は同9.0%増の1380億円と前回予想を据え置いている。
- 参考リンク
- 花王株式会社