日華化学、2017年12月期通期の当期純利益は約4倍に

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2018.02.21

編集部

日華化学株式会社(福井県福井市)は21日、都内で2017年12月期通期の決算説明会を開き、売上高が前期比9.7%増の484億9300万円、当期純利益が同の約4倍の13億8800万円となったと発表した。化粧品事業については、海外で好調だったのに対して、国内では大きく売り上げを落とした。

セグメント別の業績を見ると、ヘアケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤、スキャルプケア剤及びスタイリング剤が主な取扱品である化粧品事業の売上高は前期比1.3%減の124億9300万円、セグメント利益は同12.3%減の20億6400万円となった。内訳を見ると、日本が同3.4%減の112億1500万円、海外が同22.8%増の12億7800万円。

国内美容サロン業界全体の伸び悩みに伴い、国内サロン向け化粧品の販売が苦戦を強いられている。ただ、デミ コスメティクスにおいては主力ヘアケアブランド『FLOWDIA』のフルリニューアルを昨年9月に行ったことにより、売上高は回復傾向にあるという。

連結子会社では、山田製薬株式会社における化粧品ODM事業や、DEMI KOREA CO.,LTD.における販売は引き続き好調ではあるものの、国内サロン向け化粧品の販売の減少及び山田製薬株式会社における新工場稼動に伴う減価償却費の増加などが発生した結果、売上高、セグメント利益は減少した。

特に国内で業績が悪化したカテゴリーはカラー。「カラー市場は過当競争にあり、各社は安値品を投入している」(代表取締役社長の江守康昌氏)ことが背景にある。しかし、同社はハイエンドをターゲットに据えており、「敢えて安値競争に入らない」(同氏)方針を示した。

2018年12月期通期の売上高は前期比1.0%増の490億円、当期純利益は同87.3%増の26億円となる見通し。このうち、化粧品事業の売上高は129億円を見込む。「化粧品ODM事業は減少していくだろうが、デミ コスメティクスは新製品を投入して巻き返しを狙う」(江守氏)。

参考リンク
日華化学株式会社

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