【連載】大手化粧品会社の研究(83)ソーマ化粧品の会社研究 ~防腐剤を使わない化粧原液を開発~(上)

2019.03.18

特集

編集部

化粧品、健康食品等の製造販売会社「ソーマ化粧品株式会社」(大阪府大阪市)は1965年に設立。以来、化粧品開発の原点として防腐剤を使用しない化粧用原液の開発と商品化をテーゼとして取り組む一方、訪問販売を中心に拡販するなど訪販型化粧品の古参企業としてその名を知られる。

戦後間もない当時、同社の創業者は、化粧品が女性たちの必需品となるにつれて多くの粗悪化粧品が出回るさまを見て「自然の原料だけで化粧品がつくれないか」と思案。この熱い想いを胸に安全性への配慮など程遠かった時代に「安心して使える化粧品」の開発にいち早く着手した。
蜂蜜、卵黄油、ローヤルゼリー等の原料を用いて防腐剤を使わない原液の開発は当初、カビが生じるなどで辛苦をなめ、全品回収の憂き目に会う事態に陥った。
そうした中「自然のものは自然のままにゆだねてみよう」との想いから、一定の条件のもとに静置するという自然の製法を試した。やがて1年も過ぎようという頃、ようやく奇跡の兆しが現れた。
液が三層に分離し始めていた。三層に分離し始めた液体は、自然の摂理に従って生きていた。溶液は、日一日と透明感を増し“神秘の一滴〟「熟成原液」が完成した。安心・安全な自然の原料を使い、長い歳月をかけてつくりあげた原液は、肌に“自然の恵み”をもたらした。

現在、原液の製法は、ワインやビールの製法に携わる「マイスター」と呼ばれる専門家の手によって作られている。熟成原液は3年・5年・8年の長い年月を自然とともに過ごす。原料や製法も自然だからこそ、マイスターの存在が必要不可欠といえる。
最初に仕込みを行ってから、商品として出荷されるまで、長年の経験や勘に基づいて貯蔵タンク内の原液の熟成過程を定期的に確認する。また、衛生管理技術も必要だ。
防腐剤などを配合していない原液づくりには、不純物や細菌をよせつけないクリーンな環境が求められる。

なお、マイスターの経験や管理に加えてpHや粘度等を確認する「物性試験」や色やにおいを確認する「官能試験」、微生物汚染がないことを確認する「微生物試験」を行うなど品質保証体制も確立している。

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