【連載】大手化粧品会社の研究(84)ワミレスコスメティックスの会社研究 ~エステティックサロンの全国ネット網を構築~(上)

2019.03.21

特集

編集部

ワミレスコスメティックス株式会社(神奈川県横浜市)は、1980年に横浜で誕生した。現在の事業内容は、化粧品、医薬部外品、健康食品、理美容器具等の製造販売及び美容学校の運営を行っている。
同社の事業の特徴は、エステティックサロンの全国ネット網を構築して化粧品を販売している点に特徴がみられる。
同社は、ステティックサロンがまだ浸透していない1981年から2019年の現在まで約38年間にわたって、同社の販売会社が展開する直営サロン「ワミレスウインズサロン」と同社が認定した「ワミレス認定サロン」の全国販売網に乗り出し、現在まで17店舗を数える直営サロンと認定サロン合わせて5000店舗の一大サロン網を構築した。また、ロシア・モスクワにサロンをオープン(2014年11月)している。

同社は、こうしたサロンの開設やサロンへの卸販売は販売会社のワミレスが担当。同時に、顧客が商品を適切に使用できるようサロンへの対面販売(カウンセリング販売)についての指導助言を行うなど化粧品の拡販につなげている。
同社は、サロン展開でフェイシャルケアと化粧品販売を行うというのが一般的な販売形態であり、通信販売やインターネット販売での取扱いはしていない。

現在、サロンで販売している主な化粧品は、ミネラル成分配合のソープをはじめローション、クリーム、ファンデーション、パウダーファンデーションなど。
販売しているのは、販売会社に所属している販売員が行っている。販売員は、売上に応じて代理店となりフェイシャルケアのサロン資格を持っている。一般の販売員は、通常、販売会社直営サロンや代理店サロンで、顧客にサービスを提供している。登録販売員は、約1万1000人、代理店の販売員が約1100人を数える。
同社では、商品の購入について「サロンまたは当社が認定した販売員を通じてしか購入できない。したがって、当社商品が通信販売やインターネット販売がなされている場合、当社が正式に認めたものではない」としている。

現在、同社は、メイクアップ、ヘアケアやボディケアなどの化粧品・医薬部外品をサロン市場に投入。同時に、美顔サロンでは、手技のみで行うオリジナルの美顔法「エクスフォリエーション」やオイルパックなどのサロンケアを実施している。
同社は、サロン向け化粧品販売を強化するため、2010年にマンダムの100%出資子会社でサロン向けの化粧品販売を展開する株式会社ギノージャパン(東京都渋谷区)の全株式を取得した。

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