【連載】化粧特許と知的財産権⑧アサヌマコーポレーション、OEM・ODMパートナーとして存在感を増す(上)

2019.06.10

特集

編集部

アサヌマコーポレーション 株式会社(東京都中野区)は、1947年に創業、1952年4月に法人化したメイクアップ化粧品の専門メーカー 。創業以来、60年以上にわたってメイクアップ化粧品の開発・製造に費やすなど長年の経験と蓄積されたノウハウが最大の強みとなっている。
特に、国内外の化粧品メーカーをパートナーとして化粧品の企画開発やOEM生産を実施。また、化粧品を生み出す上で大事なコンセプトメイキングに関わる企画から研究、製造と合わせて外装・容器までをも企画・デザイン・製造するなどの強みを持つ。まさに、メーカーにとっては、ワンストップであらゆるソリューションを高品質で提供する数少ないOEM・ODMパートナーとして存在感を増している。

現在、同社が取り扱っている製品は、湿式製法を中心にファンデーション、アイカラー、チーク、ルースパウダー、フェイスパウダーなどがある。
湿式製法は、パウダー製品の製法として主流になりつつある製造技術。しっとりした感触や粉のやわらかさ、取れの軽さ、密着感などに優れる。また、ひとつの容器(金皿や樹脂皿)に数種類の色を同時に充填することが可能であるため、多色充填に適しており、見た目の美しさを演出する方法としても幅広く利用されている。

リップ製品として滑らかな使用感のフィットタイプやウルウルとした仕上がりのグロッシータイプ、しっかりと発色するビビッドタイプがある。
グロスは、化粧持ちが良く上品な艶に仕上がる軽い塗り心地から、こってり艶々に仕上がるリッチなタイプまで要望に沿って調整することが可能で、形状もボトルの液状タイプとパレットタイプがある。
リップライナーは、ハードなしっかり縁取るタイプから口紅として使うことができるソフトなグロシィタイプまで取り揃えており、いずれも調整することが出来る。

アイメイク製品は、同社で開発したペンシルタイプのアイライナー、アイブロウ、アイカラーなどをそろえ、シャープナー不要のカートリッジと軟らかさを追求できる樹脂軸があり、ワックス系ならではのフィット感と滑らかなタッチで、様々なテクニックが活かせる。

ネイル製品は、乾燥性に優れたネイルカラー処方を数種そろえており、様々なタイプのパールやラメが配合可能で、年間数百色の新色を扱っている。

こうしたOEM事業、化粧品販売事業による 同社の業績は、2018年6月期の売上高が109億円と前年同期比約7億円程度減少した。社員数は、2018年6月現在、約460人に上る。

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