【連載】この中小化粧品会社に注目(62)アルマード(上) ~6月24日にもジャスダック市場に上場~
2021.05.31
編集部
卵殻膜原料を活用した化粧品、サプリメント等の製造販売を展開する株式会社アルマード(東京都中央区)が今年(2021年)6月に東証ジャスダックスタンダード市場に上場する。法人設立(2000年10月)後、21年にして上場を実現する。
同社は、当初、2020年4月に上場する予定でいたが、コロナによる株式市場の混乱などで見送り、今回が再チャレンジとなった。
新規公開する株式の公開価格を決める方式で、需要積み上げ方式とも呼ばれる「ブック・ビルディング」の期間は、今年6月9日~6月14日、上場日は、2021年6月24日を見込んでいる。
同社は、卵殻膜を活用した化粧品、サプリメントの製造販売(2017年12月、化粧品・医薬部外品の製造・販売許可を取得)を単一事業として行っている。現在、化粧品、サプリメントの製造は、全て外注先に委託している。
また、2008年3月に当時の株式会社ディノス・セシール(東京都中野区、現 株式会社セシール)の傘下(子会社)に入ったが、2014年10月にディノス・セシールより自己株式を取得して親子関係を解消した。
現在、同社の筆頭株主は、アント・キャピタル・パートナーズ系ファンドの「アンド・ブリッジ4号A投資事業有限責任組合」(東京都千代田区)で、有株数は687万株。
また、2021年4月現在の資本金は、1億1000万円、社員数36名にのぼる。
このような状況下、2021年3月期の業績は、コロナ禍の影響で売上高45億4700万円(前期比 -21..5%)、営業利益5億2700万円(同-46.5%)、当期利益3憶6700万円(同-54.3%)と減収減益になった。
2022年3月期の業績見通しは、売上高48億8300万円(前期比 7.4%増)、営業利益8憶2000万円(同 55.7%増)、当期利益5億5600万円(同51.4%増)と増収増益に転じると予想している。
同社がこれまで商品化した主な化粧品は、卵殻膜と美肌成分を配合したスキンケア「チェルラー」や「オーディ」などがある。
現在、これらのコスメを主にTV ショッピング(TV 通販)や外部間接販売(外販= OEM 製品の販売と卸販売に区分)を行っている。
TV 通販ブランドの「オーディ」は、TV ショッピング専門チャンネルのQVCテレビショッピング(株式会社QVC ジャパン運営、千葉県千葉市)を通じて視聴者に紹介し、QVC ジャパンが顧客より受注した数量をQVC が出荷する販売形態を採っている。
売上高の計画数値については、QVCでの販売数量に販売単価を乗じて算定。