【連載】化粧品・美容企業の新規上場⑨化粧品・美容企業等の新規上場~アクシージア、今期・中国売り上げ9割に~

2021.07.2

特集

編集部

アクシージアは、2011年にエステサロン専売スキンケアブランドとして誕生した。以来、現在では、オリジナル化粧品として「ビューティーアイズ」シリーズやスキンケア「ビューティーフォース」シリーズ、エイジングケア理論を提案する「エイジーセオリー」シリーズなど高品質のプロユース化粧品を中心に約1000店に上る美容室、エステサロン向けや通販市場での一般消費者向けなどに国内販売している。

しかし、日本国内の需要が落ち込んでいる。日本国内はコロナ禍が終息しないとインバウンドの売り上げ増加が図れない状況が続く。
前期(2020年7月期)での国内販売は、サロン向けの売り上げが10%を占めるなど一応、目標を達成している。
だが、国内の落ち込みは大きい。その解決策として同社は、国内市場においてテーマを絞ってニッチ市場を開拓し、そこに経営資源をつぎ込むことで市場での販売占有率を高める戦略をとる。
いわば、ニッチ市場を探索していち早く市場に参入することで、市場を押さえる「マーケットオリエンテッド」を確立しようというもの。

今期(2021 年7月期)業績見通(連結)しは、日本市場が新型コロナウイルス感染症の影響により インバウンド需要は低迷。引き続き、中国市場での売り上げに期待せざるを得ない状況。中国での売り上げは今期、90%に達する見通し。
この結果、今期の売上高は、前期比 20.5%増の 51億7200万円、営業利益前期比 19.3%増の 12億8300万円、当期純利益は前期比 23.2%増の8億8300万円の増収増益を計画している。同計画は 2020 年 6 月の期初計画を採用した。

ところで今後、国内での新工場建設が具体的スケジュールとして登場する見込み。現在、建設に向けたマスタープラン作業に入っている。
化粧品を生産する新工場は、静岡県小山町の工業団地「富士山麓フロンティアパーク 小山」に建設予定。
すでに、約1万1400平方メートルの土地を約2億1000万円で取得。2023年にも5億円をかけて建物を建設し竣工する計画。

同社は、これまで生産を他社に委託してきたが、事業の拡大を踏まえ、生産効率化や製品開発力を強化するためには、自社工場必要と判断した。建設資金は上場に伴う調達資金を充てる。また、今後は、製品によって自社生産と委託生産を使い分ける方針。

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