女性経営者連載3・グレースモード(上) ~小型サイズのコスメ開発に力、ベンチャーの才覚発揮~
2021.10.22
編集部
グレースモード(東京都渋谷区)社長の福家みのり氏は、2018年1月に祖父の化粧品小売事業を幼少期から見ていたことを契機に起業(2018年1月)した。
起業化して約3年を経過した現在、同社の事業は、主に化粧品の企画開発・販売、ECサイトの運営、PR・マーケティング代行の3事業。
3事業の中で化粧品の販売事業は、2019年2月に国内でも珍しい「消費期限が短く小型サイズ(ミニ)に特化」したコスメブランド「エム」(口紅=写真)上げて販売するなど女性ベンチャーとしての才覚を見せた。
エムは、いつでも持ち歩き、素早く化粧直しができるようなシーンを想定して開発に入った。しかし、商品化するまでには、容器を探し、メーカーを探し、サンプルをつくるなど発売までには、膨大な時間と労力がかかり事業化から開発・販売するまで1年半の歳月がかかった。
こうして開発したエムは、従来のリップと比べて半分以下のサイズで「いつでも取り出せて手軽に化粧できること。同時に、フレッシュで衛生的なうちに使いきれる小型サイズを実現した。
コスメも食品と同じで、消費期限がある。 一般的に開封済みのものは半年~1年以内に使い切らないと劣化が進むが「エム」は毎日使っても2~3ヶ月で使いきれる。
リップ製品として「ヌーディピーチ」「マイハート」「レディーズ」の3種類(3色)を商品化した。
3種類のリップとも唇をケアする天然成分や美容成分を10種類以上配合し、塗り心地やや透明感、色の持ちなどの機能性を持たせた。
「ヌーディピーチ」は、艶や透明感があるピンクベージュ色。「マイハート」は、顔なじみの良いレッド色。透明感のある仕様で華やかさが特徴。「レディーズ」は、高級感のある深いピンク色で、可愛らしさと大人の上品さを兼ね備えた万能タイプ。いずれもSNSやオンラインショップで販売している。
同社は今後、ECだけでなく小売りでの販売も展開する計画。商品サイズを実際、手に取って比較し、納得したうえで、購入してもらう取り組みを行う。また、ファンデーションやチークなどの新商品を開発し、ミニコスメが何でもそろうラインアップを増やすなどして「ダウンサイジング専門デパート」の異名を確立していく方針。