女性経営者連載4・フェアリズム(下) ~消費者と一緒に笑顔になれる化粧品創りに邁進~

2021.10.28

特集

編集部

フェアリズムは「ラメララメリ」の開発についてラメラテクノロジーの応用に加えて可溶化技術や非水乳化技術、ナノ乳化技術などを駆使して商品化に繋げた。

可溶化技術は、水分活性を抑え、防黴効果を得にくいシャンプーなども防腐剤を添加することなく防腐効果を得ることができる技術。 また、可溶化技術は、さっぱりとした透明化粧水などにも応用できる。

非水乳化技術は、保湿剤と油相で乳化する技術によって製品開発を実現する。 非水乳化の大きな特徴は、分子量の大きい界面活性剤を少量で乳化が可能なことから、皮膚安全性が非常に高い。 また、常温で製造が可能なことから、熱分解するような成分を安定して配合する事が出来る。

ナノ乳化技術は、ホモミキサー処理のみで乳化粒子をナノ化する処方の開発。 製品の安定化に加え、高圧処理を行わないので従来の高圧乳化法を利用した場合より生産性が向上する。
同社は「ラメララメリ」を2019年7月に通販市場に投入し、販売している。市場に投入して今年10月で約2年数ヵ月経つ。以来、現在まで購買者の使用、用途等について意見を吸い上げ高評価を口伝えにしながら商品のPR、訴求力向上等に結び付けている。

購買者の評価として「トロッとしているのに、ベタつかず、つけた後はしっとりしていて保湿力が高いのが魅力的。ほのかなアロマの香りも心地よく癒される。化粧水と美容液が一緒の化粧品としてここまで満足のいく商品は初めて」―。

「浸透力の高さに驚いた。オールインワンとしても使えるから、朝の忙しい時でもお手入れが簡単で助かる」―。

「荒れた状態の肌に使用しても全く刺激を感じなかった。内側から潤いが満たさ

れているような使い心地で、化粧水と美容液を兼ねたトゥーインワンというのも便利で嬉しい。使用を続けていくうちに肌の状態もよくなり、ラメラ構造が整って

来たことを実感している。今後も肌を守るコスメとして使い続けたい」―。

同社は「使う人の感触、感じ方は千差万別。消費者からの意見を伺いながら、改良し続けていきたい。引き続き、メールや電話だけでなく直接、お会いしてご意見をうかがう機会を設けながら、一緒に、笑顔になれる化粧品創りに邁進したい」と強調している。
しかしながら「ラメララメリ」の拡販策、新チャネルの拡大、需要家の囲い込みなどより、実需に結び付ける販売戦略や新コスメの開発など先行きの具体的な戦略が見えない。新たな成長の基軸に期待したい。

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