連載・異業種から化粧品分野に新規参入した上場各社の化粧品事業に迫る【15】スクロール、花酵母エキスなど配合の豆花水を生協向けに投入(中)

2015.03.19

特集

編集部

スクロールとして現在、力を入れている化粧品は、2013年12月に自主企画(PB)で、生協組合員向けに開発・販売したオリジナルスキンケア化粧品「豆花水」(写真)。ラブリエールを凌ぐ主力化粧品として豆腐の盛田屋が開発した。現在、クリーム、美容液、化粧水の3品目を販売。

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豆花水の原料は、豆乳発酵液と花酵母エキスを配合したスキンケア。豆腐の盛田屋が作った豆乳を乳酸菌で24時間、発酵・培養させた豆乳発酵液(医薬部外品原料規格に準拠)と宮崎県・椎葉村の村花「シャクナゲ」から採取した酵母菌対から徐タンパクを行い滅菌して造ったシャクナゲ花酵母エキスを配合。保湿効果で乾燥による小じわを防ぐのが特徴。

同社が生協と取引を始めたのは1971年にさかのぼる。これまで同社グループが日本生活協同組合連合会と営業取引した取引額は、営業取引額全体の約18%を占める。また、個別の生協などとの直接取引を加えた生活協同組合全体としての営業取引額は、同社グループの営業取引額全体の約63%にのぼる見込み。それだけ生協とのパイプは太く強固なものがある。

特に、同社は、生協及び生協組合員向けとしてミセス世代をターゲットにアパレル中心の商材を取扱い、ミセス層がアパレル以外にどんな商品を欲しているのか長年にわたりデータを積み上げてきた。そうした中からマーケティング力や商品企画、販売促進のノウハウなどを結実させて豆花水開発を実現させた。
同社では、豆花水の開発に当たって「化粧品原料規格に合致する酵母の採取に成功したことが商品化に繋げた最大の要因」としている。

同社は、肌乾燥による小じわの抗シワ評価試験を行っている。試験は目尻に小ジワのある成人女性17名を対象に、検査対象商品を4週間連続使用した場合の目尻のシワに及ぼす影響を、同一被験者の検査対象商品塗布部分位と無塗布部分位を比較して行った。その結果、シワグレードにおいて検査対象商品塗布部位の試験前から4週間後までの変化量が無塗布部位と比べて有意な低下を示した。この結果から、検査対象商品は、乾燥による小じわを目立たなくする効果を有することが判明、有効性が実証された(エビデンス・シワグレード標準による目視・写真画像でのエビデンスを示す)。

プレゼンテーション1

現在、豆花水の販売強化策として通販サイトで、商品の露出度を上げて歩留まりの向上に取り組む一方、生協向け通販カタログ「さん燦」(創刊2013年9月)などでの商品の訴求力アップや生協組合員対象に説明会を開催するなど通販・カタログ両面で攻勢をかけている。

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