【連載】化粧品各社のイノベーション研究【2】ハーバー研究所⑤~売上高経常利益率20%目標~
2015.11.20
編集部
株式会社ハーバー研究所は、生命科学研究所(2011年設立)が中心となって化粧品、栄養食品に加えて医薬品開発などの研究開発に取り組んでいる。特に、医薬品の開発は、経産省北海道経産局が旗振役となって進める「北海道における薬用植物の活用及び産業振興」に関する検討会のメンバーに生命科学研究所が参画。同研究所の医薬品開発出身者によるグループが北海道産薬用植物から抽出した成分を有効活用して医薬品の研究開発に乗り出しているもの。また、グループ会社の株式会社ノースジェニシス(苫小牧市)は、北海道の特産品や生薬を用いて抽出した成分や機能性原料などを健康食品等に応用開発して製造・販売している。
同社の研究開発費は、2015年3月期で2億4700万円、売上高に占める割合は1.9%となっている。今後、化粧品、医薬品、栄養食品分野で大学との共同研究を強化することから研究開発予算は、売上高の2%台に乗せると見込まれている。
同社の目標とする経営指標は、売上高経常利益率を早期に20%台に持っていくことを掲げる。表に研究開発費、経常利益率等を示す。
売上高経常利益率(経常利益÷売上高×100で算出=表)は、決算期にどれだけ儲かったかを見る指標で数値が高いほど業績が良いことを示す。
企業として売上高及び利益を安定的な成長軌道に乗せるためには、主力のネット通販での売り上げをさらに、拡大することが必修。同社は、中長期的に売上高を200億円の大台乗せを狙う。