【連載】天真堂社長児玉和之氏に聞くCH便を開発、機能性表示食品分野にも進出
2017.04.10
編集部
医薬部外品OEM事業を展開する天真堂(東京都江東区、社長 児玉和之氏)は、通販事業者が宅配業者を介して購入者が不在時に化粧品などの商品を配送して自宅に届ける「コネクトハピネス便」(CH便=写真、商標登録)を開発、年内にも本格サービスを始める。また、消費者庁から機能性表示食品として1商品が受理されたことから、食品メーカーなどに販売権を譲渡する。
CH便は、購入者が2回目から化粧品を購入する時に活用する宅配サービス。購入者が不在でも自宅ポストに投函できるように化粧品容器の厚さを27㎜に設計。また、事前に購入者に対して投函を了承するため、アプリとの連動でプッシュ通知ができ、確実に配送できるのがミソ。
主力ユーザーである通販事業者に対して「売れる仕組み作り」を提供することで、ビジネスをサポートし支援するのが狙い。
現在、物流業界は、配送物の増加の反面、配達人口が減少するなど1個の商品を配達するまで平均2・8回の配送が必要になっている。また、不在に起因する通販商品のキャンセル率が10%に達するなど、収益の面からも大きな問題になっている。1回目の配送は、通常の宅配便とし、2回目がCH便での配送を行う。同社がCH便を開発して年内にも本格サービスに乗り出すのは、配送の効率化による配送ロスの減少とリピート率の向上による収益の拡大に繋げる狙い。
一方、同社は、消費者庁が2015年からスタートした機能性表示食品制度の認定商品としてダイエット関連、脳機能、血液改善など5分野5商品を申請。このうち、今年3月に血圧改善「GABA」(写真)が論文評価「システマティックレビュー」(SR)と臨床試験によりエビデンス(根拠)が証明されて消費者庁から販売が受理された。
同社では、受理された商品の販売権を広く譲渡し、代理店販売する考えで、食品メーカーとの折衝を始めている。