【連載】再生医療と化粧品開発への応用⑮持田ヘルスケア~スキンケア化粧品を通販と一般流通市場に投入~

2017.07.18

特集

編集部

持田製薬株式会社(東京都新宿区)のヘルスケア、化粧品等の事業を行っているのは、連結対象の子会社「持田ヘルスケア株式会社」(東京都新宿区)である。2004年4月に持田製薬のヘルスケア事業部門を承継し、社名を変更して営業を開始した。

現在の主な事業は、医薬部外品・化粧品の製造、仕入及び販売。事業を承継した2005年から現在までに通販市場とドラックストアなどの一般流通市場で販売している化粧品は、日本初の敏感肌用美白シリーズをはじめ、角質クリア洗顔料、コラージュフルフルネクストシャンプー&リンス、薬用保湿スキンケアシリーズ、育毛剤(写真)など幅広い化粧品を市場投入している。この中で、コラージュブランド4シリーズ全20品目を中心に通販とドラッグストアなどの一般流通市場で販売している。

いずれの化粧品も皮膚科医、産婦人科医や看護師とのコミュニケーションから、どのような製品が必要とされているのか追求し、製薬会社ならではの高い機能性と付加価値を持つ製品開発に特徴がみられる。

化粧品の低刺激性と機能性を確認するために、製品の機能や用途に合わせて様々な試験を実施している。例えば、皮膚に塗布した際や眼に入った際の刺激性を確認するために「パッチテスト」(製品の皮膚への刺激の有無や強弱を確認するための試験)や眼刺激性試験(細胞での代替法)を実施している。また、製品を使用した場合に刺激感がないかを確認する「スティンギングテスト」(皮膚に塗布した際に、ぴりぴり感やつっぱり感、かゆみなどが生じないか確認する試験)やニキビの原因になるか、どうか、を判断する「ノンコメドジェニックテスト」(比較的皮脂腺の多いヒトの背中を利用して製品を複数回繰り返し塗布し、にきびの初期症状であるコメドが形成されているか、どうか、を確認する試験)なども製品に合わせて行っている。

持田製薬の連結決算は、2018年3月期で売上高973億4900万、その中で、ヘルスケア事業の売上高は44億8000万円にのぼる。このうち、スキンケア事業の売上比率は未公表。

引き続き、化粧品の開発において皮膚科医との連携を進め、皮膚科学に基づいた低刺激性から機能性の高いスキンケアを提供するなどして販売拡大とブランドの確立に取り組む。今後のスキンケア事業の拡大に期待がかかる。

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