【連載】大手化粧品会社の研究②シーボンの会社研究 ~直営店を全国に構築、直営店売上96.7%占める~(上)

2018.02.1

特集

編集部

株式会社シーボン(神奈川県川崎市、表の会社概要参照)は、スキンケアを中心とする化粧品と医薬部外品を製造販売するメーカー。2016年1月で創立50年を迎えた。

自社工場「生産センター」(栃木県河内郡)で製造したスキンケア製品を「シーボン.フェイシャリストサロン」と呼ぶ直営の専門店で販売している。また、会員制を導入して顧客に対し、化粧品購入後も使用方法を促すためアフターサービスを実施している。

基礎化粧品のスキンケアには、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液など日常的に使用するベーシック製品と美容液、クリーム、パック等のスペシャル製品やリップ、アイシャドウ、ネイル等のメイクアップ製品、それにシャンプー、リンス等のボディ製品も扱っている。

同社の事業体制は、生産体制について見ると栃木県の生産センターで化粧品GMP(化粧品及び医薬部外品の製造管理・品質管理基準)に準拠して医薬部外品を中心に製造。また、品質マネジメントシステムの国際規約「ISO9001」の認証を取得。さらに生産センターに隣接した研究開発センター(物流機能を保持)では、市場動向に加えて同社の会員による年間30万通以上のメールアンケートで集積した肌情報検証して開発に繋げている。

店舗在庫をリアルタイムで管理し、販売との同期化を図る小ロット生産体制を確立している。

販売体制は、インターネットや雑誌等への広告出稿のほか、イベント会場、駅前、街頭等においてデモンストレーション及び試供品の配布を行い、見込客をフェイシャリストサロンにおける製品及びアフターサービスの有償体験に誘導している。

来店顧客に対しては、有償体験とともに美容販売員が化粧品の使い方や手入れ方法等をアドバイス及びカウンセリングを行いながらホームケア化粧品を販売している。

同社は、2018年1月から3月末までの3ヵ月間、新肌カウンセリングシステムを全国110店舗にのぼるシーボン.フェイシャリストサロン全店に導入している。

これらの販売経路として通販、国内代理店、海外代理店等の販売がある。国内代理店の中にはフェイシャリスト販社と称する直営店舗同様の販売方法を採る代理店がある。

アフターサービスについては、直営店舗、フェイシャルリスト販社及び通販の顧客を会員とし手登録するとともに、「会員アフターサービス規約」に基づきホームケア製品の購入金額に応じた「ビューティアップ・ポイント」を付与し、ポイント数に応じてアフターサービスを提供している。

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