【連載】大手化粧品会社の研究③マンダムの会社研究 ~2018年3月期増収増益を見込む~(上)
2018.02.5
編集部
株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、同社と子会社13社及び関連会社1社でグループを構成する男性化粧品のトップメーカー。1927年12月に金鶴香水株式会社として創業して以来、2018年12月で満91年を迎える。
2017年3月期の業績(連結)は、「コア事業である男性グルーミング事業の持続的な成長」「女性コスメティック事業の展開スピードアップ」「成長エンジンである海外事業の継続強化」等に取り組んだ結果、売上高は、前期より22億7200万円増加し、773億5100万円(前期比3.0%増)となった。男性グルーミング事業の「ギャツビー」ブランドが堅調に推移したことに加え、女性コスメティック事業の「ビフェスタ」ブランドが順調に推移したことで、7期連続で過去最高売上高を更新した。利益面においては、日本におけるマーケティング費用(販売促進費・広告宣伝費)の積極的な投下があったものの、原価率低減ならびにインドネシア子会社の業績回復による増益により営業利益は、前期より10億2300万円増加し、76億1700万円(同15.5%増)となった。しかし、前期にインドネシア子会社における固定資産売却益の計上があったことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期より8億1600万円減少し、55億6600万円(同2.8%減)の減益になった。
同期におけるセグメントの業績は、所在地別売上高で日本が459憶4500万円、インドネシア売上高183憶2700万円、海外その他売上高130憶8100万円となっている。また、事業別売上高は、男性グルーミング事業497憶3700万円、女性コスメ事業117億4700万円、女性コスメタリー事業78憶9400万円となっている。
国内における男性グルーミングの販売は、代理店を介してドラッグストアやコンビニでの店頭販売を中心に展開している。
今期(2018年3月期・連結)の業績は、男女化粧品の強化、インドネシア中心に海外事業強化が奏功し、売上高800億円と増収を見込む。また、原価低減活動や販売費、販管費の効率化を推進したことが奏功して営業利益80億円(前期比5.0%増)、最終利益50億円(同4.6%増)と増益を見込む。