【連載】大手化粧品会社の研究㉖フォーシーズホールディングスの会社研究 ~2018年9月期減収減益見込み、収益向上見えず~(上)

2018.06.4

特集

編集部

株式会社フォーシーズホールディングス(福岡県福岡市、東証2部上場)は、2003年にウェブサイトのデザイン会社で東証マザーズに上場していたサイトデザイン株式会社の株式交換により株式会社SDホールディングスを設立したことが法人としての始まり。その後、2015年2月に商号をフォーシーズホールディングス(HD)に変更するとともに東証2部に上場した。

現在の事業は、化粧品、健康食品の通販事業や化粧品、入浴剤等の卸販売を子会社通じて事業展開している。

こうした中で、これまで連結子会社のクレイトン・ダイナミクス株式会社(福岡県福岡市)で行ってきたカラーコンタクトレンズの製造・販売事業については、売上高クレイトン・ダイナミクスの全株式を2017年第3四半期連結会計期間において譲渡したことから連結範囲から除外し、3ヵ月間の売り上げを計上した。

これに伴い同社の2017年9月期業績(連結ベース)は、売上高23億円(前期比38.1%減)、営業利益5億11百万円(同59.9%減)と減収減益になった。最終利益については、子会社株式の譲渡に関する特別利益が発生したことにより、親会社株主に帰属する純利益が2億円(同63.9%増)となった。

同期の売上高に占めるセグメント別売上は、金額ベースで、化粧品、健康食品等の通販事業「コミュニケ―ションセールス事業」が16億700百万円、化粧品、入浴剤等の「化粧品卸事業」6億36百万円、カラーコンタクトレンズ4憶24百万円となっている。

今期(2018年9月期)の業績見通しは、売上高前期比13.8%減の23億円、営業利益同9.9%減の1億円、利益同95%減の1千万円と減収減益を予想。

同社は、2015年12月に2016年9月期から2018年9月期までの中期3ヵ年経営計画を策定している。

同計画では、最終年度の2018年9月期に売上高78億円、営業利益6億円を目標に設定したが収益の実態は、中期目標を大幅に下回る状況にあるなど目標と実態の乖離が大きい。また、中期目標に設定した数値根拠や目標を実現するための具体的戦略が見えない。その意味で、先行きの経営の羅針盤「中期経営計画」を戦略的に描き、社内外に理解を得るごとが求められる。表にフォーシーズHDの会社概要を示す。

 

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