資生堂・米ベンチャー買収、大正製薬・化粧品通販買収し化粧品分野強化

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2017.04.14

編集部

株式会社資生堂(東京都中央区)は、米国の地域本社で、連結子会社「資生堂アメリカ」(米デラウェア州)を通じて米デジタルベンチャー「マッチコー」(米カリフォルニア州)を買収(2017年1月)した。また、大正製薬株式会社(東京都豊島区)は、キョーリン製薬ホールディングス株式会社(東京都千代田区)の連結子会社で化粧品通販を展開するドクタープログラム株式会社(東京都渋谷区)を買収(2017年1月)し、化粧品分野を強化する。

現在、米マッチコー社は、デジタル技術を使って開発したスマートフォンアプリ「マッチコアプリ」を使って顧客自身の肌色を計測し、その肌色に合ったカスタムメードのファンデーションをオンラインで購入できる「顧客ダイレクトビジネス」を展開している。
資生堂は、こうしたマッチコー社のデジタル技術と個客を取り込んだパーソナライゼーションの潮流をとらえたビジネスモデルを強化する狙いで買収した。

発毛剤「リアップ」で国内唯一の医薬品承認を得ている大正製薬は、2017年1月にキョーリン製薬ホールディングスの連結子会社で化粧品通販を展開するドクタープログラム(1928年5月設立)の株式を100%取得して完全子会社化した。
機能性基礎化粧品を中心に事業展開してきたドクタープログラムの業績は、2016年3月期売上高12億8500万円、営業利益 -77百万円、当期利益 -43百万円の赤字となっている。社員数は約38名。
キョーリン製薬は、ドクタープログラムを売却したことについて、「スキンケアに関わる事業は、「B to C 」ビジネスに強みを持つ企業の傘下で事業を進めることが、より事業の発展に資すると判断し、ドクタープログラムの全株式(譲渡株式数 1484株)を大正製薬に譲渡することにした」という。
ドクタープログラムの株式取得価額について大正製薬は「非公表」とする一方で現在、展開している通販事業について「健康食品を主力に展開している。今度の買収によって化粧品の顧客層を拡大し合わせて、発毛剤に続く化粧品を開発して化粧品通販事業の拡充を図って行きたい」と化粧品事業の強化に一段と取り組む考え。

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