【連載】化粧品各社のイノベーション研究【27】アイビー化粧品② ~創業40年を迎える今期売上高70億円から75億円を見込む~

2016.06.7

特集

編集部

アイビー化粧品の販売システムは、同社と販売契約を締結している販売会社に卸販売し、販売会社と販売契約を締結している営業所を経てビューティマネージャー(BM)へ卸され、アイビーメイツ(IM)及び一般顧客に訪販する形態を採る。
同社は、販売会社に化粧品(スキンケア、メークアップ、ヘアケア等)が出荷され時点で売上が計上される。
前期(2016年3月期・連結)の業績は、売上高51億6300万円、営業利益6億3000万円、利益3億4900万円。総売上高51億6300万円に占める化粧品の売上高は、48億3000万円と約90%を占めている。
創業40年になる今期(2017年3月期)の業績見込みは、研修を通じた販売員の育成による販売基盤の拡充を行い、レギュラー製品の底上げと新製品の拡販に取組む。
損益の見通しについては、販売組織の活性化を図り、大幅な売上高増加を見込んでいるほか、経費についても費用対効果を重視した運用を行う。この結果、売上高70億円から75億円、営業利益16億円から18億円、利益10億円から11億円を見込んでいる。

同社が目標とする経営指標は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視している。同時に、棚卸資産回転期間について業界の標準的な在庫水準の維持(適正在庫)を図るとともに、総資本に占める自己資金の割合「自己資本比率」を高めて行く。また、実際の儲けを示す売上高経常利益率についても比率を高めるなど、経営の重要な指標について経営状況を常にチェックしながら、バランスのとれた経営を目指す。

こうした基本方針のもと先行き3年先、5年先の中長期的な経営戦略について同社は、すべての戦略と支援の方向を「販売会社増設と組織づくり」に焦点を当てて推進する考え。
その過程を通して、営業政策として販売会社とのパートナーシップをより強め、組織づくりの積極展開と営業支援を実行して行く。また、販売政策として永遠の美のテーマ「ノーマライジング」を軸に、同社の強みを活かした美容液からアプローチする販売方法・美容法の構築を行う。
製品戦略としては、エイジングケアを軸にした高機能製品の開発を追求し、組織づくりを支援する製品体系の構築に取り組む。
販売会社との未来志向、ビジョン型志向として共に生きがい、やりがい、成長を促す環境構築に努めながら、共に相乗効果を発揮して行く方針。

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