【連載】大手化粧品会社の研究⑧ハウス オブ ローゼの会社研究 ~2018年3月期売上高140億円見込む、直営店での販売強化を継続~(上)

2018.03.1

特集

編集部

株式会社ハウス オブ ローゼ(東京都港区)は、自社で工場を持たない「ファブレス企業」。事業内容は、自然志向のスキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、ヘア・ボディケア、バスプロダクツ、雑貨品等の企画開発、販売及びリラクゼーションサロン、女性専用フィットネス「カーブス」(米国式フィットネス)のフランチャイジーなど、主に「直営店商品販売事業」、「直営店サービス事業」、「卸販売事業」の3つの収益事業を行っている。

「直営店商品販売事業」は、直営店舗「ハウス オブ ローゼ」における化粧品販売を展開。「直営店サービス事業」は、主にリラクゼーションサロン事業及びカーブス事業(米国式フィットネス)のサービス事業を実施。「卸販売事業」は、主にパートナーショップである個人オーナー運営ショップによる化粧品卸売業を行っている。

2017年3月末の直営店サロン店舗数は、291店舗にのぼる。このうち、ハウス オブ ローゼ店240店、リラクゼーションサロン26店、カーブス21店、その他4店となっている。また、パートナーショップによる卸売り事業として、個人オーナー運営ショップが48店舗にのぼる。

前期(2017年3月期)の業績は、直営店商品販売事業では、主力のハウス オブ ローゼ直営店において一年を通じてスキンケア化粧品を中心に販売力の強化を図ったことやスキンケア化粧品を強力にサポートする商品の投入、直営店の出退店を推進した。

直営店サービス事業(リラクゼーションサロン事業)では、サロンスタッフの育成と定着率向上を図るため、研修制度の強化や店舗運営の改善に取り組んだ。

個人オーナー向け卸売販売事業は、店舗数の減少や熊本地震で被災した店舗の休業等が響き売上高は微減となった。半面、量販店向け卸売部門は、ボディケア化粧品を中心とした新規チャネルの拡大や通販事業者向け卸売が増加。この結果、売上高は、前期比2.1%減の136億36百万円、営業利益4億2百万円(前年同期比15.1%増)、当期純利益2億12百万円(前期比62.2%増)と減収増益となった。

前期における総売上高に占める直営店舗販売事業の売上構成比率は79.15%、直営店サービス事業売上高が同11.68%、卸販売事業9.15%となっている。

今期(2018年3月期)の業績見通しは、直営店でのスキンケア化粧品全体の販売強化やブランド認知度の向上と来店客誘致に力を入れたこと。また、サービス事業のリラクゼーション事業については、リピート化、固定客化に注力しつつ既存店の育成強化を図ったことなどを要因に売上高140億円(前期比2.7%増)、営業利益4億30百万円(前期比6.8%増)、当期純利益2億15百万円(前期比1.4%増)と増収増益を見込んでいる。

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