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日本医科大、イオンチャネル開口イメージング画像の観察に成功

日本医科大学 形成外科学教室 講師の高田弘弥氏は6日、都内で「ヒト毛乳頭細胞に対するミノキシジルおよび振動圧刺激による作用機序の解明」と題して講演し、振動圧刺激により引き起こされるイオンチャネル(K+ channel)開口イメージング画像の観察に世界で初めて成功したことを明らかにした。

ミノキシジルの発毛作用については様々な研究がなされてきており、ミノキシジルによりVEGF(血管内皮増殖因子)が産生し、発毛を促す指令を出す機序についてはわかっている。ただし、最上流のミノキシジルの部分が未解明のままで、ミノキシジルはイオンチャネルを介して発毛を促進するのではないかとされている。

そこで、高田氏はイオンチャネルの活性化を蛍光タリウムアッセイ(Tl+)で間接的に視覚化することを試みた。具体的には、硫酸ミノキシジルを加えた上に振動圧をかけると、硫酸ミノキシジル単独付与よりも蛍光強度が大きく向上。「相乗的にイオンチャネルが活性化するのがわかった」(高田氏)。

振動圧を加える際には、非接触型の超音波を用いた医療機器を世界で初めて開発。実際に超音波による刺激を加える様子を画像で初めて捉えた。ここでは、非接触で振動圧を加える点がポイントで、「塗布だと手に薬剤が付着してしまう。非接触であれば、例えば頭皮に傷があった時にも感染防止にもなる」(高田氏)。

振動圧刺激の画像解析によると、硫酸ミノキシジルを加えると細胞が縦方向に伸びることがわかり、これは「細胞が15%膨張しており、活性化のレベルを現わしている」(高田氏)といい、ミノキシジルと振動圧刺激は選択的にイオンチャネル開口(=活性化)することがわかった。

以上の研究は細胞レベルなので、現在は、実際に発毛を促進するか、マウスを使った発毛実験を実施中。これらの研究は、ヘアメディカルグループ(総院長:川島眞氏)、アンファー株式会社(東京都千代田区)との共同研究として行っている。

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