2019年アジア太平洋地域の美容業界の消費者行動—ミンテル調査
2019.07.4
国際部
グローバル市場調査会社ミンテルは、アジア太平洋地域の美容業界の消費者動向を調査した報告書「The Beauty and Personal Care Landscape: Asia Pacific」の2019年版をこのほど発表した。これによると、同地域ではアンチエイジングへの取り組みが進化しており、独身女性の増加とライフスタイルの変化が美容業界を押し上げる好機会にあると分析している。
ミンテル のアジア太平洋地域のビューティー&パーソナルケアのリサーチマネージャーの Angelia Teo氏は、「アジアのビューティー&パーソナルケア業界は、世界と同等の規模のイノベーションセンターとなっており、欧米市場は現在、アジアにインスピレーションを求めている」と指摘している。
アンチエイジングへの関心は、年々、若年層に拡散しており、若い頃からアンチエイジングのスキンケアを使用する消費者が出てきている。例えば、中国で25歳〜29歳の女性のうち32%がアンチエイジング効果のある化粧品に関心を示した。アジアの他の地域でも肌の加齢の兆候を遅らせることに関心があるという調査結果がでている。ただ、インドの消費者は肌よりも髪の毛の老化について懸念しているという調査結果だった。
世界経済は、一人暮らしの消費者の台頭とその消費力の増加を認識しているが、アジア太平洋地域もこれに値するようだ。アジアでは、地域の伝統的な集団志向社会から都市への流動と単一化生活に大きな転換を迎えている。 特に社会規範や圧力を超えて上昇していると見なされたい独身の消費者の間で美への自己投資が加速する。例えば、インドネシアの都市部の独身消費者の75%が洋服や身だしなみなどで外見を整えることを考慮しているという。 美容業界にとって独身の消費者層のニーズに合うサービスを提供することが不可欠になってきている。