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血清メラトニンの減少が皮膚の老化と関連

血清メラトニンと皮膚老化の関係を検討した研究結果が9月30日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された。

季節また概日リズム調整作用を持つホルモンのメラトニンは、また、発毛サイクルや皮膚色素沈着などの皮膚機能にも関係している。今回の研究は、モンゴル、ウランバートル市在住の男女946人(20~69歳)を対象に、血清メラトニンレベルと皮膚老化との関連を検討した。パラメトリック検定を用いて、メラトニンレベルと皮膚老化の関係をテストする分析横断研究を実施した。対象者の肌には、水分チェック、皮脂テープ、およびデジタルカメラを使用して皮膚老化の進行度を評価した。午前8時から午前10時の間に血液サンプルを採取し、ELISA法を用いて血清メラトニン値を測定した。

その結果、年齢と皮膚老化進行度に統計的有意な関連を認めた。多因子分析により、血清メラトニンレベルが低下すると、皮膚老化進行度が上がることが明らかになった。メラトニンレベルと相関マトリックスから得られる潜在的な共変量(皮膚色素沈着および皮膚水分補給)の間に弱い関連性があった。皮膚の色素沈着と年齢の間に弱い正の相関、皮膚の色素沈着と睡眠状態の間に弱い負の相関、皮膚の水分補給と年齢に弱い負の相関がそれぞれ認められた。これらの結果から、血清メラトニン値は年齢とともに減少し、その損失が早期の皮膚老化進行を刺激する可能性があることが示された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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