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⑥化粧品・美容各社の業績と企業買収 ~ファンケルを買収したキリンHDの化粧品事業注目~

キリンの傘下に入ったファンケルの2019年3月期売上高は、国内需要が堅調に推移したことに加えてインバウンド需要の寄与などを要因に前期比12.4%増の1224億96百万円となった。このうち、化粧品関連事業の売上高は、715億99百万円(前期比8.4%増)にのぼった。

化粧品の商品別売り上げを見るとファンケル化粧品は、リニューアル新発売した基礎化粧品や「マイルドクレンジングオイル」などの主力製品に加え、戦略商材として育成している「リンクルクリーム」などが好調に推移したことから、567億79百万円(前期比11.1%増)の売上となった。
また、アテニア化粧品の売り上げは、主力の「スキンクリアクレンズオイル」などが堅調に推移し、115億15百万円(前期比4.3%増)となった。
ボウシャの売り上げは、米国や欧州・中近東の販路拡大に積極的に取り組んだものの、前期の一時的な出荷集中の反動などにより前期比16.1%減の26億15百万円となった。

販売チャネル別売り上げは、通信販売が271億83百万円(前期比0.8%減)、店舗販売290億円(前期比21.7%増)、卸販売他は75億36百万円(前期比13.5%増)、海外は78億78百万円(前期比3.7%減)となった。

化粧品事業の今後の展開について同社は、2019年3月期を初年度とする第2期中期経営計画「実行2020」(2019年3月期~2021年3月期)の方針のもと持続的な成長と収益性の向上を目指す計画。

化粧品関連事業は、ファンケル化粧品について無添加スキンケアを継続強化するとともに「リンクルクリーム」や「ディープクリア洗顔パウダー」を新たなスター製品に育成する方針。
アテニア化粧品は、2019年1月にリニューアル発売したスキンケアラインを軸に顧客の拡大を図る。
第3ブランドのボウシャは、米国、欧州・中近東の販路拡大や取扱品目数の拡大に取り組む。

こうした取り組みを通じて化粧品関連事業を増収にもっていく計画。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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