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イソチアゾリノン含有のクレンジング製品に誤表示多い

クレンジング製品にイソチアゾリノンが含まれているか、また、それは製品表示に記載されているかを調査した結果が10月28日、「Contact Dermatitis」オンラインに掲載された。

接触性皮膚炎の原因になるとして、化粧品防腐剤のメチルイソチアゾリノン使用には世界各地で規制の方向に動いている。日本での症例ではメチルイソチアゾリノン系防腐剤が含まれた化粧水、美容パック、冷感タオルなどによる接触性皮膚炎が報告されている。

メチルクロロイソチアゾリノン(MCI)およびメチルイソチアゾリノン(MI)による接触皮膚炎は現在でも深刻な問題であり、また同じく防腐、防カビ剤としてクレンジング製品に含まれるベンゾイソチアゾリノン(BIT)やオクチルイソチアゾリノン(OIT)などの高濃度物質もアレルギー性接触皮膚炎感作を引き起こす可能性が懸念されている。

今回、市販のクレンジング製品のイソチアゾリノン含有量を調査し、品質ラベルの正確性を検証した。対象は市販のクレンジング製品34個とし、液体クロマトグラフィータンデム質量分析を用いて、MI、MCI、BIT、OITの濃度を分析した。その結果、最もよく検出された成分はMIおよびBITだった。分析したすべての製品のうち、76.5%に少なくとも1つのイソチアゾリノンが含まれていた。 12製品のMI濃度は、洗い流し(rinse-off)化粧品の許容レベルを超えていた。8製品で誤表示が確認された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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