米国の成人、2030年までに半数が肥満になると予測
2019.12.20
国際部
2030年までのアメリカの肥満有病率の予測が12月19日、「New England Journal of Medicine」オンラインに掲載された。
米国の全国的な肥満傾向は十分に実証されているが、州レベルでの傾向の調査は不十分だった。そこで今回の調査は、体重の自己申告バイアスを修正する新しい方法を用いて、Behavioral Risk Factor Surveillance System Survey(1993~94年および1999~2016年)に参加した626万4226人の成人のBMIデータおよび、National Health and Nutrition Examination Surveyに参加した5万7131人の成人の測定データから2030年までの肥満有病率予測値を算出した。
その結果、高い予測精度で2030年までに成人の2人に1人近くが肥満(48.9%、95%CI 47.7-50.1)になり、肥満有病率は29州で50%以上となることが示された。肥満有病率が35%以下となる州はなかった。重度肥満では成人の4人に1人近くが予測されており(24.2%、95%CI 22.9-25.5)、有病率は25州で25%を超えると予測された。全国的に、重度肥満率は女性、非ヒスパニック系黒人成人、低所得の成人に多くなる可能性が示唆された。