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肌の保湿を止めて起こること

フェイシャル・モイスチャライザー中止後の皮膚の状態を観察したパイロット研究の結果が10月7日、「Dermatology and Therapy」オンラインに掲載された。

女性および、近年では男性の利用者も増えているフェイシャル・モイスチャライザー。その長期使用を中止した後の肌の乾燥への影響を2件の前向き分割顔比較パイロット試験で検討した。試験1は17~25歳の健康な女性20人を対象に冬期に、試験2は15~20歳、および40~55歳の女性計36人を対象に夏期に実施した。顔の半分にフェイシャル・モイスチャライザー使用を継続し、対側には通常のスキンケアのみを実施した。評価は乾燥肌の典型的な症状(乾燥、かゆみ、鱗屑、発赤、しわ)の発生に関する毎日の主観的観測、および客観的皮膚評価(試験1のみ)で行った。

その結果、試験1では試験開始1日以内に、対象者全員の肌で主観的評価と客観的評価の両方のスコアが有意に悪化した。試験2では1日目から14日目まで、15~20歳の対象者でのみフェイシャル・モイスチャライザーなしの側で有意な肌の乾燥がみられた。この乾燥状態からベースラインレベルまでの回復には11日、対照側と同レベルまで21日かかった。長期のフェイシャル・モイスチャライザー中止後には一時的に乾燥状態が起こるが、1~3週間で回復することが示された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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