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⑱GEホールディングス(上)~子会社ビオラボで納豆菌、乳酸菌等の原料を開発~

株式会社GEホールディングス(愛知県名古屋市)は、バイオ技術を中核にしてオリジナル原料や化粧品等の研究開発・販売など7つの事業をグループ化(子会社化=組織図)して事業展開する新興ベンチャー企業。グループの経営戦略を策定し、事業の運営を統括管理する持株会社の機能を持つ。
人々の快適な生活と健康領域の事業化を目的に創業(2017年12月)してわずか3年で7つの事業部門ごとに子会社を設立して事業展開する新興企業としては、珍しいケース。
同社のグループ会社の中で中核的な役割を担っているのが研究開発部門を担当している株式会社ビオラボ(兵庫県神戸市)である。同社のグループ・子会社についての組織を表に示す。

ビオラボは、2018年2月にバイオ関連の研究開発を目的に設立した。バイオ技術を使い納豆菌や乳酸菌等の機能性原料の研究・製造を担当。現在の資本金は8000万円。
オリジナル原料の納豆菌は、市販の納豆の約30倍、1グラム当たり300億個の納豆菌数を誇り生きたまま腸にまで届く「芽胞」を形成する特徴を持つ。また、乳酸菌と酵母の共棲培養による「BIPROGE®乳酸菌」を開発した。
この乳酸菌は、土壌微生物の分離・培養を行い、免疫賦活性試験を繰り返した結果、乳酸菌のペプチドグリカン(細胞壁)が免疫賦活の有効成分であることを突き止めた。また、乳酸菌単独で培養するのに比べ共棲培養を行うことで、より高い免疫活性を発揮することが判明した。
同社は、何種類もの乳酸菌を一緒に培養し、新たな混合物質を作り出す共棲培養法を開発し、同法による製造技術について特許を取得した。

同社の研究は、大きく分けて「微生物由来原料」と「植物由来原料」の2つの原料分野に主眼を置き、細胞を用いたスクリーニング試験からヒトを対象とした機能性試験まで実施して機能性原料の開発を実現している。
これまで開発した主なオリジナル原料は、納豆菌、乳酸菌に加えて和歌山県工業技術センターが発見し同社が培養から粉末化まで一貫生産して特許を取得した「ユーグレナKISHU株」をはじめブルーベリー葉粉末・茎エキス等がある。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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